2010年12月22日水曜日

クリスマスのデモクラシー

 毎年この季節になると思うのだが、クリスマスっていいな。
 人間が公然と「好き好き」とか「淋しいよ」とか「とりあえず一緒に」などと言って色々なことをして、誰もそれを咎めないどころか、むしろ街中がそれを応援してくれる。こういうお祭りは、よい。クリスマスはキリスト教の例祭であるらしいのだが、キリスト教というのはつまるところ、人間の愛情表現に一般的な形式を与えたということになるのだろう。キリスト教の普遍主義と世界化は、その当初の意図を裏切って、自由恋愛を普及させてしまったのだ。こういうことを書くと、潔癖家族主義の原理主義者は怒るかもしれないが、結果としてはそうだ。こんな品のない馬鹿騒ぎをするのは東京だけだ、と言うかもしれないが、もう手遅れ。我々にとってクリスマスとは、人間の自由な恋愛感情をあけっぴろげに表現し実践するお祭りである。この日はひとりひとりが主人公なので、誰もこの例祭を取り仕切ることはできない。異性愛だろうが同性愛だろうが、家族愛だろうが不倫の愛だろうが、とりとめなくなし崩しにめいめい勝手に愛を謳歌するのだ。
恋愛デモクラシー万歳。
さあ、プレゼントを買いに行こう。

おまけ


おまけ(ちょっと古いけど名曲)