2019年5月25日土曜日

新刊の装丁ができました




装丁デザインは、宮崎希沙さん。
ガーリーですね。
ちょっとびっくりです。

6月15日、現代書館から発売です。



2019年5月21日火曜日

酒井さんへ




 酒井さん、ご無沙汰しています。
昨年の秋にお会いして以来、執筆作業に追われて名古屋にこもっていました。原稿はいまようやく校正作業が終わり、印刷所にわたりました。新刊の帯に推薦文を寄せていただき、ありがとうございます。6月初旬には書店に並ぶ予定です。

 さて、時間はかかってしまいましたが、昨年の秋の話の続きです。思想誌、または、ポータルサイトの構築について。
 これは口に出してはっきりと言うことはないけれども、お互いに頭をよぎるのは、2006年に取り組んだ『VOL』誌の経験だと思います。また、2011年以降に解体状態に向かった「赤黒」「ノンセクト」ブロックの問題も、頭から離れることはありません。
 『VOL』系の研究者も、「赤黒」の活動家集団も、いまではすっかり過去の話になりつつあります。おそらく酒井さんは、この解体状況を残念に思っているのではないかと思います。
 私はというと、『VOL』誌の解消についても「赤黒」部隊の解体についても、おおむね肯定的に捉えています。2000年代の社会運動と言論活動のなかで、私たちは若いながらも一定の役割を担いました。よくがんばったし、楽しかった、と思っています。
ただ私にも、思い残しているというか、頭の切り換えができないでいる部分があります。我々が2011年以後の政治状況に圧倒されてしまったのは仕方がないとしても、もうすこしなんとかできなかったか、と思うところはある。

 そこで提案なんですが、過去15年ぐらいの活動を振り返って、二人で反省会をやりませんか。二人で、公開を前提に、往復書簡をやりたいです。
 私は今月で新刊の仕事が終わったので、これからちょくちょく大阪に飲みにいくことになると思います。ただし飲み会とは別に、しっかりと論点を整理する作業をしておきたい。個別的・断片的な話から、運動の総体にいたるまで、なにがどこまで問題であるのか、共通認識をかためておきたい。酒井さんと私がその認識を提示することは、今後の思想誌の作成のためにも必要な作業だと思います。
 どうでしょう。
 やりましょう。