2020年4月7日火曜日

日本ではトリアージは実施されない


 4月7日時点でのメモ。

 日本政府は新型ウイルスに関する「緊急事態宣言」を発出した。
この宣言に一定の効果はあるだろうが、総体としては、政府の「やってる感」を演出するものにとどまるだろう。
 中国のような強権的な施策はとれず、だらだらと棄民政策がつづく。おそらく10万人のオーダーで死者が出ることになる。

 とくに大きな被害を出すのは医療機関である。もともとやせ細っていた医療体制は、この新型ウイルスによってますます弱体化するだろう。本来であれば、トリアージを実施すべき場面ではある。重傷者の治療をあきらめて、その分の医療資源を軽症者の隔離・治療にふりむけるべきだ。だが日本の国家権力は質的に弱いものなので、強権的なトリアージは実施できない。中国のような強い国家でも、それを公然とはできなかったのである。日本でのトリアージ実施は、とうてい無理だ。重傷者の対応をだらだらと続けさせ、多くの医師と看護師を死なせてしまうだろう。
 新型ウイルスが医療スタッフをなぎ倒していくことで、他の疾患の患者にも影響が出るだろう。本当であれば治療できたはずの者が、人員と施設と資源が足りないために死んでいく。これは関連死だ。関連死は、感染の終息後にも長く尾を引くことになる。