2012年11月21日水曜日

さかもと未明の被曝症状



テレビ番組などでコメンテーターとしても活躍するマンガ家のさかもと未明さん(47)が雑誌「Voice」に寄せた「再生JALの心意気」と題した記事が、ネット上で物議を醸しているそう。
同記事は、さかもとさんが今夏に搭乗したJAL国内線の飛行機の中で起きた出来事を記したもの。記事によれば、彼女は機内に同乗していた1歳くらいの乳 児が泣き叫んでいたことに耐えられず「ブチ切れて」しまい、 「もうやだ、降りる、飛び降りる!」と、着陸準備中にもかかわらず席を立ち、出口に向かって走り始めたのだそう。そしてさらに、乳児の母親に「お母さん、 初めての飛行機なら仕方がないけれど、あなたのお子さんは、もう少し大きくなるまで、飛行機に乗せてはいけません。赤ちゃんだから何でも許されるというわけではないと思います!」と告げたとのこと。

(以下略)


11月20日 excite.ニュース 


http://www.excite.co.jp/News/woman_clm/20121120/Hotmama_p-46187.html


 感情の抑制が効かなくなるのは、脳の被曝症状である。
 放射線防護をおろそかにするとこういう人間になってしまう(個体差あり)。
 ゼロベクレル派の人たちを、「ヒステリー」とか「放射脳」とか言って馬鹿にしていると、自分がヒステリーになってしまうというブーメラン現象。

 これは他人事ではない。会議やSNSなどで感情的になっている人はいないか、自分はキレやすくなっていないか、注意しよう。

補足
 ここで誤解を避けるために説明的に書くが、私はさかもと未明の行状を非難しているのではない。逆である。この件について、私は彼女を擁護したいと思う。
 この一件が、もしも放射能拡散事件より前に起きていたら、私は大喜びで、鬼の首を取ったように、さかもとの反社会的人格を非難しただろう。しかし、放射能拡散事件が起きて以後は、そういう単純な図式にはならない。なぜなら、彼女も、私も、そしてこれを読んでいる多くの人も、みな被曝しているからである。
 人体に侵入した放射性物質は、さまざまな臓器にはいりこみ、機能を破壊していく。被曝症状は、その人間のもっとも弱い部分から噴出する。甲状腺、心臓、腎臓、すい臓、膀胱、生殖器、皮膚、そして、脳。
 おそらく脳にあらわれる被曝症状こそが、もっとも理解されず、孤立をまねく被害である。例えば「原爆ぶらぶら病」は、病気ではなく、働く意志のない怠け者であるとして、人格的な問題として断罪されてしまう。そうして被爆者たちは社会から排除されてしまう。
 だから、さかもと未明のやった醜態について言うと、これをもっぱら彼女の人格的な問題として語るのは、間違いなのである。放射能汚染という背景を考慮せずになされる彼女への非難は、もっとも見えにくい被曝者差別になり、社会的排除になる。
 彼女のやった醜態は、脳という臓器にあらわれた被曝症状なのかもしれない、と想像してみるべきなのだ。