献本をもらった。
『殺すこと/殺されること 二〇〇九年からみる日本社会のゆくえ』(著=石原俊 東信堂)。
石原さん、ありがとう。
この本、2009年1月から12月まで、週刊『読書人』で連載された時評欄の文章をまとめたものだ。時評なので、ひとつひとつの文章が短くて、とても読みやすい。現代の政治・経済・社会を考えるためのさまざまな論点を整理した、良質な一般書。社会科学をやっている学生も、ざっと一読してほしい。自分の問題関心に触れるものが、きっとあるはずだ。
この前年、2008年の時評欄を担当したのは、白石嘉治氏。白石さんの時評もとても熱く鋭いので、どこか出版社がブックレットにまとめてくれたらいいのになあと思う。
さて、著者の石原俊氏は、本職は小笠原諸島研究。
『近代日本と小笠原諸島ー移動民の島々と帝国』(著=石原俊 平凡社)を出している。
これはあまりに大著なので、まだ読了していない。すみません。「私が読んでレジュメ書くよ」という人は、うちに本があるので言ってください。石原氏は海の歴史の専門家なので、いつか海賊研に招聘して講義を聴きたいと思う。ペリー提督の背景とか、太平洋の捕鯨史とか、絶対おもしろいはず。