2012年12月17日月曜日

被曝社研、次回は3月

 土・日の二日間、名古屋で被曝社会研究会をやった。
東京、福岡、京都、愛知から参加した6名で、情報共有と予備的な討議を行った。

 これから東京の田中くんが「被曝社会研究会」のブログを用意する予定なので、討議内容の詳細はそちらを参照してもらうとして、ひとつの肝になるのは、被曝社会下における労働の批判である。
 福島第一原子力発電所では現在も「収束作業」が行われているが、この「労働」の神話を暴露していくこと、無駄な「収束労働」を徹底的に批判していくことが、ひとつの突破口になるだろう。「収束」、「除染」、「復興」という、ただただ人間を消費するだけで何の価値も成果も産まない「労働」を、労働階級・労働運動の側から批判すること、「もう誰も被曝させるな」と言うことが必要だ。
 放射線という破壊的な現実を前に、まだ人間の力を信じようとしたり、無駄死にを英雄視したり、英雄的自殺行為を他人に強要したりということが、行われる。事態の全体をほとんど把握していない無能な指揮者の管理下で、人間が放射線に曝される。この自殺的労働モデルは、汚染地域における労働の一般的モデルになるだろう。あるいは、すでに借金漬けになっている大学生の人体が、単位とひきかえに、被曝ボランティアをやったら単位として認定しますというやりかたで、切り売りされることが想定される。

 と、ここであんまり展開してもあれだから、やっぱり公式ブログができるのを待とう。


 次回の被曝社会研究会は、3月16・17日、名古屋市内でやります。
 今回の討議でいい感触をつかんだので、次回は少し規模を大きくします。部屋を二倍にして予約しました。
 これから、社会科学・人文科学のそれ系のみなさんに、私がいきなり招聘の電話をしますから、よろしくお願いします。