たまには政治について書いてみようと思う。
2024年の衆議院選挙は、自民党・公明党・日本維新の会・日本共産党が議席減、かわりに、立憲民主党・国民民主党・れいわ新選組が議席をおおきく増やした。 自・公与党が議席過半数を下回り、これまでのように数にまかせて押し切っていく国会運営はできなくなった。この意味では「野党勢力の勝利」と言えなくはない。
しかし野党勢力の内容においては、危機的と言える状態にある。共産党・社民党・れいわ新選組が、あわせて14議席、公示前と変わらない一方で、右翼政党である国民民主党が26議席と大量の議席を獲得した。これはやばい。
少数与党となった石破政権は、各種ある個別法案において野党に譲歩することになるが、他方で、総論における多数派形成、野党勢力の分断を図ることになる。おそらくカギになるのは、選挙後の会見で石破が最後に述べた項目、「改憲問題」である。
石破自民党はこれから、場違いな改憲論議に体重をかけてくるだろう。改憲論議となれば、自民党内の清和会系議員を統制することができるし、維新・国民民主・立憲民主党の多数を議論にまきこみ、手なずけることができる。右翼政党国民民主党などは、ちぎれんばかりにしっぽを振って石破と会談するだろう。なにより改憲論議は、政策の具体性にてらすことなく純粋にイデオロギー的な立場表明に終始することができるので、国会を空転させるにはもってこいの「議論」だ。
これから私たちが目指すべきは、改憲論議を封じることである。顔を紅潮させハアハアしながら護憲派攻撃をするバカを黙らせることである。
改憲論議を封じるために、私が提案したいのは、防衛論議に原発問題をぶつけることである。SM3やPAC3やイージスシステムをどれだけ積み上げても、原発への攻撃は回避できない。日本の国土と住民を脅かしているのは、中国や北朝鮮の兵器ではなく、自国が建設した原子力発電所である。
この問題を放置しながら、防衛だの危機管理だのを勇ましく唱えるヤカラは、どこまでも空想的で、どこまでも無責任な、でしゃばりである。与野党のでしゃばり右翼議員とそれを支持するでしゃばり野郎を黙らせなければならない。具体的な事実をもって、原発の危機と被害を語っていこう。